大越 円香
VIDEO
リコンストラクト・リアリティ#1 (35.1698075, 137.0654062)
2026
メディウム4Kビデオ 2ch 30秒ループ
サイズサイズ可変
エディション1+AP
アーティスト本人が走る映像と、その動きを再現したアバターの映像を、2チャンネルで同時に再生する映像作品である。アバターには、撮影時に録音された息遣いと足音が重ねられている。肺も重力も疲労も持たない身体に、身体の音が宿される。
タイトルに刻まれた座標は、走行が行われた実際の場所を示す。固有名ではなく純粋な数値として題名に固定されたその地点は、記録と抽象の狭間に置かれている。
民生機器特有の精度の限界により、アバターの動きにはわずかな硬直と遅延が生じる。その滑稽さは修正されることなく残される。完全には機能しない身体の痕跡として、また身体経験とデジタル変換のあいだに横たわる溝の証拠として。
大越はスマートフォンを単なるツールとしてではなく、身体性が交渉される界面として探求する。呼吸という反射的で、律動的で、完全にはデジタル化できないものが、記録された身体の動きから再構成された身体、アバターへと橋渡しされる。映像だけでは維持できない連続性を、呼吸が主張し続ける。