熊谷綾乃は東京造形大学でテキスタイルを学びました。大学院でもテキスタイルを研究し、アパレル企業での実務経験もあります。長野県出身、自身の登山経験から作品制作しています。極限的な環境で出会う高山植物、人が立ち入ることも困難な場所で咲く草花、生命の強さや生命を取り巻く環境を表現しています。
生命をモチーフとし、染めたテキスタイルに編み縫いをすることで、平面と立体との関係性を探求しています。テキスタイル・パネルとして構成された平面に、立体的な編み物が構築されていく様子は作家自身がレリーフと呼んでいます。
登山の記録をノートに記し、それをモールス信号に変換します。その記録に基づいてテキスタイルパネルに生命を再現していきます。登山という体験を一度記号化し、植物の姿に手縫いと機械を使って再現する様子は、現在の記号化、パターン化した状況を批判しているようです。
WORKS / INSTALLATION VIEWS
EXHIBITIONS
経歴
熊谷綾乃(くまがい あやの)
- 1990
- 長野県生まれ
- 2014
- 東京造形大学造形学部デザイン学科テキスタイルデザイン専攻領域卒業
- 2016
- 東京造形大学大学院デザイン研究領域 修了
アパレル企業勤務を経たのちに創作活動を開始する
展示・受賞歴
- 2023
- タジマ社の刺繍機械のためのサンプルブックを制作
- 2022
- SICF23, スパイラル, 東京
- 2018
- 日本クラフト展 招待審査員須藤玲子賞受賞
- 2017
- 済州国際工芸ビエンナーレ参加(韓国済州市開催)
- 2016
- The 2nd. Young Textile Art Triennial – YTAT 2016入選(ポーランド開催)
- THE DOROTHY WAXMAN TEXTILE DESIGN PRIZE入選(NY開催)
- 東京造形大学大学院デザイン研究領域造形賞受賞
- 2015
- ギャラリースペースパウゼ主催 コンテンポラリーミニテキスタイルコンペ入選
- 岡山県主催アーティスト・イン・レジデンス備中アートブリッジ展示
- 工芸都市高岡クラフトコンペティション入選
- 日本クラフト展読売新聞社賞受賞