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前田梨那 「tide land」

aaploitでは7月7日(金)から7月30日(日)まで、前田梨那の個展「tide land」を開催致します。前田は神奈川県を拠点として写真を用いた作品制作を行っています。

前田が創作において注目しているのは自他の境界です。作品制作の基本的なテーマは「自己と他者の区別はどこにあるのか?」や「あなたがあなたであり、私があなたではない理由」といった、問いに立ち向かうことです。境界とは、自分自身を形づくり、他者を認識するものであり、むしろ輪郭として捉えられるかもしれません。

本展覧会では痕跡や時間をテーマにした3つの作品シリーズ、Cosmic、Hotline、Stamp manの新作を展示いたします。これらの作品シリーズは、それぞれ忘却、回転、量産といったアイデアから着想されました。

写真は他者を呼び込むための罠のようなものであり、鑑賞だけでなく、作品制作において友人に協力を得ることも含まれます。つまり、写真を通じて獲得したいのは、他者とのコミュニケーションなのかもしれません。

Cosmic Ego, 2019, ©Rina MAEDA
Cosmic Ego, 2019, ©Rina MAEDA

《Cosmic Ego》は中央に山を思わせる黒い突起があり、周囲の金色とのコントラストが際立っています。なだらかな斜面は流れを連想させますが、画面の下部に目を向けると、ギンガムチェックのシャツが見えてきます。そこで初めは山のように見えたものが、実際には人物の頭部であることに気が付きます。

顔の部分を注視すると、こちらを見つめる視線があるような錯覚に陥ります。顔の部分に散りばめられた光点は、表情の変化のようにも見えますが、ここで作品のタイトルにあるCosmicが浮かび上がります。

星空を思わせる顔と対面することで、他者の感覚と自身の世界が広がっていく思考が芽生えます。

TOKYO FRONTLINE 2021 グランプリを受賞した前田の作品を、この機会にご高覧頂けますと幸いです。展覧会、作品につきましてはinfo@aaploit.comまでお問合せください。

展覧会概要


会期:2023年7月7日(金)- 2023年7月30日(日)
オープン時間:金: 15:00 – 19:00, 土: 13:00 – 19:00, 日: 13:00 – 17:00
会場:Contemporary Art aaploit 東京都文京区水道2-19-2 入場無料
Web:https://aaploit.com/rina_maeda-tide_land
※期間中の他の日程(曜日)につきましてはご予約ください。


作家略歴

前田梨那 / Rina MAEDA

神奈川県を拠点に活動。1997年神奈川県生まれ、2020年に和光大学芸術学科卒業。

Web: https://mpear71.wixsite.com/mysite

個展

2021「ほしの散らばり」(Totem Pole Gallery, 東京)
2022「超不定期訪問/滞在制作project《Nami Itaに、いた?いる!》vol.3」
(オルタナティブ掘っ立て小屋ナミイタ Nami Ita, 東京)
2022「gher-」(art space kimura ASK?, 東京)
2023銀座奥野ビル 306号室プロジェクト 実験美容室 vol.1 「happened」
(銀座奥野ビル 306号室, 東京)

グループ展

2019「第12回中国高等教育学会写真芸術展」(南昌師範学院, 江西省, 中国)
2019「仁川国際海洋メディアフェスティバル」(仁川, 韓国)
2020「中国済南国際写真ビエンナーレ・日中韓大学招待展”异域・同天”」
(山東工芸美術大学美術館, 山东省, 中国)
2021「仁川海洋写真映像祭2021」(オープンポートエリアホール, 仁川, 韓国)
2021art viewing… vol.1『境/間』(麻生市民ギャラリー, 神奈川)
2021art viewing… vol.2(新百合トウェンティワン・ギャラリー, 神奈川)
2022art viewing… vol.4(しろがねGallery, 東京)
2022ARTBOOK INNOVATION -デジタルプレスが拓く写真とアートブックの新機軸-
(FUJIFILM SQUARE, 東京)
2022現代写真のアナキズム Ontological Anarchy on Photo(アナーキー文化センター, 東京)