道又蒼彩 個展「community of 」開催のご案内
2025年2月7日(金)から2月24日(月)まで、道又蒼彩の個展「community of 」を開催致します。人生における分岐点は、時に私たちの足を止めます。本展は、社会構造の中で各人が直面する選択という主題に独自の解釈で迫る試みです。aaploit は現在のスペース、文京区水道2-19-2から文京区関口1-21-17 TMKビル 2階へ移転します。本展覧会は移転後初となる展覧会です。また、道又蒼彩の3回目の個展です。
生田武志氏が提唱した「カフカの階段」の概念 —社会における規範や期待が個人に及ぼす重圧の比喩— を出発点に、道又はこれまで「当たり前」への異議と「居場所」の探求を重ねてきました。アーティストの時間の積み重ねが作品を通じて提示されることで「選択することの意味」という普遍的な問いに向き合うことになります。それは社会の周縁からの声を通じて、私たちの「在り方」そのものを問い直す試みでもあり、個人と社会の関係性における「分岐」の持つ意味を、より深い次元で探求する機会となることでしょう。
道又は木版画による作品制作を実践しております。版画技法を用いていますが、版木を掘り進める制作を実践しており、完成後に版木は残るものの、その版木から同じ作品を作ることはできません。エディション・ナンバーは与えられているものの、正真正銘の限定数であり、それらの作品はユニーク・ピースとして括られているように思えます。道又が選択する木版画という技法は、現代美術のコンテクストにおいてある種のマイナー性を帯びていると捉えられます。しかし、まさにそのことが、支配的な表現様式の中で独自の声を獲得することを可能としているのです。版画というメディアを通じて刻まれる個人の経験は、より広い社会的な文脈へと接続されます。
作品に描かれる「分岐」は、単なる個人的な選択の記録ではなく、社会の規範的な「階段」との関係の中で、身体的かつ精神的な往還を示唆します。個としての経験は、共同体の声として響き、観る者それぞれの内なる分岐点と共鳴していくことでしょう。
本展覧会では道又の新作も提示致します。是非、御高覧ください。
展覧会概要
community of
- 会期
- 2025年2月7日(金)から2025年2月24日(月)
- オープン時間
- 会期中の金、土、日の13:00 – 18:00
2/24の月曜日も13:00 – 18:00 - 会場
- aaploit 東京都文京区関口1-21-17 TMKビル 2階
※会期中の他の日程(曜日)につきましてはご予約ください。
展覧会と作品に関するお問い合わせは info@aaploit.com までメールにてお問合せください