パリ、ニューヨーク、東京での展示経験を重ね、国際的な評価を得てきた秋場康平の個展「まなざしの境界」を開催いたします。
本展のキービジュアルとなる作品は、一見すると抽象的な画面に見える赤い線による強烈な筆致が特徴的です。しかし、タイトルが示す「手を振る女性」という像は、見る者の意識に徐々に立ち現れ、具象と抽象の狭間で絶えず揺れ動きます。激しい筆致と繊細な感情表現が融合したその画面は、秋場のこれまでの制作経験を経て到達した、独自の表現世界と言えるでしょう。
秋場は2012年のデビュー以来、国内外で精力的な制作・発表活動を展開してきました。自画像をはじめとする作品群では、作家の存在そのものを映し出すような強度を持った表現を追求し続けています。パリ、ニューヨークでの発表を通じて、その表現は国境を越えて観る者に深く訴えかけています。画面に残された激しい筆跡は、まるで作家の内なる声が形となって現れたかのようです。彼が描く自画像は単なる自己の記録ではなく、存在の確かさを探る持続的な問いかけとなっています。
具象と抽象の境界、見ることの本質を問いかける秋場康平の世界を、この機会にぜひご体験ください。
展覧会概要
まなざしの境界
- 会期
- 2024年11月29日(金)から2024年12月15日(日)
オープン時間
金、土、日 午後1時から午後6時 - 会場
- aaploit
東京都文京区水道2-19-2
有楽町線江戸川橋駅 出口4から徒歩9分程度
入場無料
秋場康平 / Kohei Akiba
- 1982
- 東京都生まれ
- 2009
- 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
個展
- 2022
- The night is over (LIUSA WANG, パリ, フランス)
- 2014
- Visages (LIUSA WANG, パリ, フランス)
- 2010
- 個展 (AMP Gallery, 東京)
グループ展(抜粋)
- 2024
- FLUID REALITIES, imaging the unseen (Zaza Gallerie, 東京)
- 2020
- Instructor’s show (Art culture, 東京)
- 2018
- after sunset (LIUSA WANG, パリ, フランス)
- 2015
- The world is not in isolation (LIUSA WANG, パリ, フランス)
- 2014
- Taku Anekawa/Kohei Akiba × ISETAN (伊勢丹新宿本店, 東京)
Groupe 2014 (LIUSA WANG, パリ, フランス) - 2013
- paint as figure (Thomas Erben Gallery, ニューヨーク, アメリカ)
- 2012
- autumn place (NANZUKA, 東京)
NADA New York (ニューヨーク, アメリカ)
メディア
- 2023
- ギタリスト、詩人のPhilip Gayleインプロゼーションアルバム”Mammoth Flower”アートワークを担当
- 2015
- NHK-Eテレ「バリバラ」に作品提供