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韓国ソウルでのグループ展「Emerging Echoes: Presenting Realism」開催のご案内

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2024年7月2日(金)から7月13日(土)まで、韓国ソウルの Gallery COLORBEAT においてグループ展「Emerging Echoes: Presenting Realism」を開催致します。aaploit でご紹介(予定も含みます)した7名の若手アーティストによるグループ展です。本年2月に開催しました Lee Ye Rimの個展に続くGallery COLORBEAT との提携第二段の企画です。

見通しの立たない不安と混乱の時代をどのように生きていくのか。日本社会における閉そく感は、経済、社会、政治などに幅広く及びます。終身雇用の終焉、自律と協調のジレンマ、そしてインターネットの普及によってもたらされた過度な自己責任に対する息苦しさ。こうした現在に応答するかのように、本展覧会に参加するアーティストは、自身の視点を通した現代的な作品制作をしています。本展覧会では、若い世代のアーティストが描く今のリアルを提示します。韓国ソウルでのグループ展ですが、ご高覧いただけますと幸いです。

参加アーティスト(アルファベット順)

Aoi Michimata / 道又蒼彩

カフカの階段 #7
カフカの階段 No.7, 2023, Copyright Aoi Michimata

道又蒼彩はメディアと風刺に強い関心を持ち、木版画の複製技法を用いて現代社会の表し方を探求しています。代表的なシリーズ「カフカの階段」は、帰属意識のはっきりしない社会を行き来する混沌とした若者たちの苦境を鮮やかに捉えています。木版画を用いることで、気まぐれで絵本のような美的感覚と、シリアスで示唆に富むテーマを融合させ、形式と内容のユニークな融合を生み出しています。

Dayama Hakusai / ダーヤマ佰彩

Installation view, 2023, Copyright Dayama Hakusai

ダーヤマ佰彩は「元気になる薬で元気な女の子を描く」をテーマに作品制作をしています。薬を包むOPPシートの色彩により表情豊かな作品を生み出します。薬を包むシートの色彩の多さに驚かされるとともにどれだけの種類の薬があるのだろうかと想像することになるでしょう。薬には病気を治すというポジティブな面と、依存してしまうというネガティブな面がありますが、ダーヤマが提示しているのは、ただ色を取り出すだけであり、中立な姿勢を見せます。作品には処方箋が添えられていますが、すでに薬は取り除かれているため、実際の処方箋とは異なります。とはいえ、ダーヤマの作品に触れれば、元気と活力を呼び起こすことでしょう。

Hikaru Ishiguro / 石黒光

虚の秘密は私のみぞ知る, 2024, Copyright Hikaru Ishiguro

石黒光は自分自身の内面から浮き上がる心象風景を身の回りにある事物と重ね合わせて作品制作を実践しています。石黒は日本画を学んでおりますが、キャンバスや板など自由に支持体を選び、画材もアクリル絵具を用いるなど新たな領域に挑戦しています。制作する作品もインスタレーションや立体にまで及んでいます。自身のルーツである東北地方の長い冬、その中で育まれた精神性によって作り出される画面はアニミズムを想起し、画面から声が聞こえるような錯覚を感じます。

Itokawa En

itokawa en tOken
#100daysNFTchallenge Day 095, 2023, Copyright itokawa en

糸川 円はNFTクリエイターとして2023年1月から活動を開始しました。NFTは作品そのものに加えてコミュニティの作り方、既存のコミュニティとの関わり方にも特徴があります。糸川は100日チャレンジとして、NFTマーケットプレイスへ100作品をリストすることを行いました。そうしたチャレンジを見守るファンによって、1年足らずの間に彼女のNFTコミュニティを広く深く築きました。それはWeb3に見られる新たなコミュニティの形をも見せています。

Maho Haruna / 春名真歩

a full scale hole, 2023, ©Maho HARUNA
a full scale hole, 2023, Copyright Maho HARUNA

春名真歩は絵画の構図や色彩を再構築し、絵画そのものが生まれ出てくるような作品制作をしています。ひたすら絵を描く日々、ドローイングが蓄積され、そこから徐々に絵画が浮かび上がってくると言います。ランダムな構図に挑戦する彼女は、まるで修験者のように、山のように積みあがったドローイングから絵画を取り出すかのように制作に取り組みます。

Nene Tatsumi / 辰巳寧々

Shape of Human, 2024, Copyright Nene Tatsumi

辰巳寧々は慶應義塾大学法学部卒業後、ソルボンヌ大学大学院法学研究科修士課程修了し、東京藝術大学大学院で油画を学びました。法律を学んだバックグラウンドを生かし、人間の罪と罰をテーマに、人間の形を探求しています。力強いまなざしのポートレートや事故を描いたシーンなどを通して、人間の欲望や行動、その結果としての感情の揺らぎを直接的に描き出します。

Yuuki Nanya / なんやゆうき

花の精 ©なんやゆうき
花の精 ©なんやゆうき

なんやゆうきは、時代や文化の変遷とともに変化する感情表現を掘り下げ、社会規範、正しいと思われる態度や仕草、他人の視線と自分の内面との乖離による息苦しさを探求し、作品表現しています。こうした感情を移し替えてネガティブなものをポジティブなものとして解釈し、観客の感情を揺さぶる作品を制作しています。抽象的でありながら具体的なイメージを通して深い感情を伝え、世代間のギャップを表現しています。

韓国ソウルでのグループ展となりますが御高覧頂ければ幸いです。本展に関する日本でのお問合せは、info@aaploit.comまでお願いします。

展覧会概要

Emerging Echoes: Presenting Realism

会期:2024年7月2日(火)から2024年7月13日(土)
オープン時間:火曜日 – 土曜日の11:00-18:00 (定休日:日, 月)
会場:Gallery COLORBEAT https://www.instagram.com/gallerycolorbeat/ 
06561 ソウル特別市 瑞草区 東光路15ギル3、201号(芳培洞792-21)
06561 서울 서초구 동광로 15길 3, 201호 (방배동 792-21)